本日は5/23に行われたMindset Schoolについて。
Mindset Schoolを簡単に説明すると、
東京大学大学院 学際情報学府 安斎勇樹が運営する、
都内の中学生と大学生を対象にした新しい学びの場。
毎月豪華なゲストによるワークショップを通して、
将来求められるスキルとマインドセットを磨く。
http://mind-set.jp/contents/school/index.htm
というものだ。安斎と古い友人であることもあり、ちょくちょく参加させてもらっている。
さて、今回のテーマは「正しく決める」である。
このタイトルはゲストの三谷宏治さんの著書のタイトルだ。
三谷さんの経歴は以下。
三谷宏治氏 K.I.T.虎ノ門大学院 主任教授
1964年生まれ、45才。三女の父。 87年、東京大学理学部物理学科卒、92年、INSEAD MBA修了。87年から96年までボストンコンサルティンググループ、96 年から06年まで アクセンチュア戦略グループ。03年から06年は同 統括エグゼクティブ・パートナー を務める。 06年8月からは教育(特に小学生から大学生)の道へ。 著書に「正しく決める力 - 「大事なコト」から考え、話し、実行する一番シンプルな方法」(ダイヤモンド社)「観想力 - 空気はなぜ透明か」(東洋経済新報社)「トップ コンサルタントがPTA会長をやってみた - 発想力の共育法」(英治出版)「突破するアイデア力」(宝島社新 書)。K.I.T.(金沢工業大学)虎ノ門大学院 教授、グロービス経営大学院客員教授、早稲田大学ビジネススクール 客員教授(4月より)。
詳細はMindset Schoolのブログに詳しいのでそちらに譲る。
まずは三谷さんが、決めるというのはどんなことか世界の街の風景や、パリの凱旋門を例に引きながら説明。
凱旋門があんなに綺麗な道に囲まれているのは、ナポレオンの時代に一度道が壊され、作り直されたから。
つまり「決める」とは、
・自分で決める
・みんなで決める
・実行する
という手順のことである。
うまく決められない理由は、自分で決める時の技、みんなで決める時の技、実行する時の技を知らないから。
技を磨けば上手になる、ということ。
さてここからが本番。決めることを実践するためのワークだ。
今回は、自分で決める技、みんなで決める時の技を学んだ。
ワークのテーマは”サバイバル”。
雪山での墜落と、海での難破という極限状態で何を選び、何を捨てるかという決断を通して、自分の決断とチームでの決断を体感する。
まず、以下のような状況が与えられる。
飛行機が墜落し、パイロットは死亡...。まもなく飛行機が沈む!
その前に、荷物を持って脱出し、生き延びなくてはいけない!
目標地点は遥か数百キロ先。気温は極寒。
持ち物は、コンパス、寝袋、耐水用強力マッチ(13本)、
など、14つの持ち物が持って行ける。
資料には、簡単な地図や、当地の平均気温や風速、降水量などが与えられる。
そして個人で7分、チームで10分という時間の中で、14の持ち物に優先順位を付けていく。
チームでの議論は白熱、全てのチームが時間内に終わらせることができず、少し時間を延長。
その後、地元レンジャーチームの「正解」と答えあわせ。
でも、ここで大事なのは正解だったかどうかだけではない。
最初に「大事なこと」、今回で言えば”stay”or”move”を決めたか?
その場にとどまるのか、目的地をあくまで目指すのかで、例えばコンパスや地図などは重要度が全く異なる。
道具について話す前に、道具を選ぶ基準を決めなければならないのだ。
またチームで話す時には「何を何分で誰が」を決めたか?
実際のサバイバルではもとより、今回のワークでもわずか10分で各人の異なる意見を一つにまとめなければならない。そんなときいきなり枝葉末節を話し始めたらきりがない。
全体の基準に何分使い、個々の持ち物に何分使い・・・という時間配分を決めることが、結果的に大きな時間の節約になる。
また、紛糾した時に多数決なのか、意思決定者に従うのか、ということを決めておかないと決定することが難しくなる。
つまり、
1番大事なコト:価値観、時間など
↓
1. 大戦略:Stay or Move
↓
2. 効用・中目標:寒さ、飢え、発見、方向...
↓
3. ツール・方策:寝袋など14品目
という流れに沿って、個人でもチームでも決定していくのだ。
非常にあっさりとまとめると、これが「正しく決める」ためのエッセンスだ。
シンプルなだけに、今日何の本を読むか、という決断から、自分の進路まで幅広く応用可能だ。実際三谷さんの著書では、自信の大学卒業時の進路に応用した例が書いてあるので、興味がある方はご一読を。
これを受けて今回私が考えたのは、普段から些細なことで「決める力」をトレーニングする重要性、そして「正しく」という基準をいかに持つかということだ。
いきなり進路のような問題に取り組もうとしても、あまりに大きく複雑な問題で手が出そうもない。だから何となく無難な道を選んでしまう、ということは往々にして起こりうる。
そのためにとりうる手段として、単純に決める力を洗練し、迷わないようにする、という策とが考えられる。これは日々の中でできるし実際やっていくべきだろう。「何となく」の選択を減らしてみるのだ。
しかしどんなに「決める」部分を磨いても、前提となる「大事なこと」がぶれていたら結局決断は運任せになってしまう。
どんなに考え抜いても正しいのかは事後的にしか分からない。
いや、事後的にも他の道がどうだったかは分からない。だからそれを受け入れられるだけの価値観を付けるしかない。
それが今回最も強く認識したことであった。
貴重な機会を頂いた三谷さん、安斎、参加者の皆さんありがとうございました!
興味を持たれた方は、ぜひ三谷さんのサイトやご著書をご覧ください。
三谷宏治 OFFICIAL WEBSITE
http://www.mitani3.com/
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